電車通勤となり、本を読む時間が増えました。
自動車通勤から、いきなり電車通勤へ。片道70分は電車に揺られています。いやはや、結構、読めるものですね。今までの人生で一番本を読んでいます。ということで、読んで良かった本を紹介して行こうと思います。今回は、記念すべき第一弾!敬愛するYoutuber鈴木貫太郎氏の著書です。
教育系Youtuber 鈴木貫太郎氏の本 Youtubeと連動している本
タイトルにある通りで、数学に関する本です。大学で数学を学んだわけではないけど、お子さんの入試に寄り添い一緒に勉強し、その後、塾講師となった貫太郎さん。1日1本ペースで動画をアップされており、他の教育系Youtuberが動画の編集やら、黒板(ホワイトボード)の書き方などにこだわる中、自由に式を書いて消していくスタイルが新鮮です。他の教育系Youtuberとのコラボでは寿司を握り、酒を振る舞う。また、選挙の投票などについてもしっかりと若者に語り掛ける一面も。
話がそれましたが、この本は動画から派生したもので、本を出版するにあたって、本と動画をきちんと連動させるように動画も取り直したそうです。つまり、本と動画で学べるというもの。
本当に中学生の知識で、理解できるのか?
エベレストの山頂に、ヘリコプターで連れていってもらった感じです。
これは、貫太郎さんの本に対する読者のコメントなのですが、このコメントに対して、貫太郎さんは
そこまで一気に楽をして頂上に登ったわけではありません。一つ一つの定理・公式を理解しながら進むので、登山のように自分の足で一歩ずつ登らなければならないとまずは認識してください。「学問に王道なし」はやっぱり真実で・・・・
冒頭、このように書かれていたので、私も覚悟して読み始めました。一歩一歩私も歩みを進めて、登頂まで4日間、つまり1日140分×4=560分=約9時間かかりました。貫太郎さんが一つ一つ登った公式やら定理は次の通り。
- 三平方の定理
- 三角比の基本公式
- 余弦定理
- 三角比の加法定理
- 微分の定義、微分公式、積の微分
- 対数log
- 弧度法、sin cosの極限
- ネイピア数とその微分、対数微分
- 複素数
- ドモアブルの定理
こういった内容を1つ1つ、定義を確認して証明して行きます。中学生でもきちんと追っていき、動画で確認すれば理解はできると思いました。何よりも、こういった流れで学ぶ数学はとても楽しいですね。私は、貫太郎氏が紹介した以外の三平方の定理の証明を試みるなど、久しぶりに数学を楽しみました。で、ここまでの内容を踏まえて、最後の頂上であるオイラーの公式の理解へ向けてアタックをするわけです。
積み重ねたものを総動員して、オイラーの公式を証明してみせる
冒頭に書いた通り、最初から一歩一歩行くと最後は感動します。私が感動したのは、中学生でも理解できるということで、マクローリン展開などという単語を使わずに、見事に導いたところです。数学的な厳密さは、多少犠牲になっているのかもしれません。でも、素人が楽しむには、そんなことよりも、大事なことがあるんだ!!と思える良書でした。でも、やっぱり数学ですから、楽して理解はできないし、感動もできないとは思います。感動には辛さが必要なんでしょうね。