本の内容の紹介の前に、”生きるように働く”で読書術を実践した記事も読んでいただけると幸いです。
素敵な方々の、素敵な言葉に溢れた本
読んでみて、一番感動したのは、多くの、”生きるように働いている”方々の素敵な言葉です。その言葉を味わうような本だと私は感じています。いくつか紹介したいと思います。
他の人を見ていると、よくオンオフを分けられるなあ、って思うんですよ。全部つながっている人生でしょ。
過去のことって、ものすごく参考になるし、歴史は、繰り返すから。だから今の時代の空気を吸っていると、そんな過去の経験と繋がって『こういうふに変貌させたら面白い』というものが見えてくる。
ぼくはその裁量の大きさを、自由だと感じた。
未来は決まっていない。縁とタイミングで、だんだん形づくられていく。過去にもとらわれない。失敗したらまた軌道修正すればいい。
どこから手をつけるか、その手順まで想像できたら、もうだいぶ気分は良くなっているし、「さあ、やろう」と前向きになっている。不安を漠然とさせたままなのはよくない。
人間はつねに多面体だから、その人がぼくとの関係のなかだけで見せる面があり、家族との関係のなかだと別の面も見えたり、クライアントだとまた別の関係が見えてくる。より立体化してくる。
なぜかいうたら、枠のある会社なのよな。『こうあるべき』みたいなのを先にガチガチに決めとるから、この枠のなかでいくら柔軟に考えなさいって言ったって、絶対に新しいもんは生まれんと思うんよな。
あえて、意図なくさっと、無作為に選んで抜き出してみました。素敵だなって思っていただけたら嬉しいです。語られる中身の前に、空気感というか、登場する方々の、スタンスが伝わって来ます。これが、本当に読んでいて面白い体験でした。
正直なところを話すと、きちんと編集されたものから抜粋して、伝わる可能性は低いと思うわけです。私はきちんと編集されたものを読んで感動しているわけですから。
でも、仮に、抜粋したものですら、面白いと感じて下さったら、読む価値あるなって思って下さるのでは?と考えています。今回は上手く行かなかったら、ナカムラケンさんごめんなさい。
何気なく書かれた、厳しい一言にハッとする
読んでいて、こんな記述がありました。
生きるように働く人たちは、はじめることができた人たちだと思う。(中略)でも、やってみるしかない。そうすると、自分の得意なことが見えてくるし、自分のやり方が定まって行く。
多くの人々は、”はじめることができない”で悩んでいますよね。生きるように働く人々の素敵な言葉に浸っているときに、突如、自分事になる記述でした。
時代の流れもあって、これからは”はじめる”人が増えて行く気がしますそ。流れにのっているだけでは、これからを切り開くような新しい価値が産み出せないことは多くの方々が気づいています。この中で、旧態依然の体制が崩壊して行く。これは、大きなトレンドになっていくと思います。
私は、自分が新しいことを”はじめる”とき、何を基準にしているのだろう?今まで真正面から考えたことがありませんでした。この機会に考えてみました。
- それが自分にとって面白いかどうか??(直感レベルだな)
- それが自分の能力を発揮できることかどうか??
- それが自分の将来の選択肢を広げるかどうか??
- それが未来の社会を良い方向に変えるか?
こんな感じでした。結構、自分を大事に生きているんだな!と自覚が出来ました。
”足下の宝を活かして暮らしを楽しむ”
本を読んでいて、私にとって一番素敵な言葉です。この言葉は次のような流れで登場します。
心想事成と書かれた掛け軸から、一番大事なのは想う気持ちと話が続いて行きます。どういう心持ちでその場に関わるか・・と来て、その心持ちがこのタイトルにあるように、”足下の宝を活かして暮らしを楽しむ”というのです。
最初、この言葉を見たときに、最初に思ったことは、
「宝を探すつもりで、読書しよう。うん?読書って、本に埋まっている宝さがしみたいなもんか?」
更に、私にとって、足下の宝ってなんだろう??これが、この本を読んで自分への最大の問いかけです。
しかも、思いつかないのです。自分の足下にある宝ものって・・・なんだろう。家族が大事だとか、自分の時間が大事だとか、そういうことではなくて、何か、生きていく上で、新しいことをはじめる上で、自分には見えていない何かがある気がするのです。
私にとって、足下の宝ものって、なんだろう・・・