自然に返ると、自分の”生きる力”を思い出す。

自分のスキルアップ

2月24日の記事https://bosattoikou.xyz/2020/02/24/emergency-training-walking-33km-8hours-2/

で、職場から家まで37kmを歩くという1人防災訓練を行った仲間3人で、山登りをしてきました。山登りとは言っても標高は350mくらいのもので、本格的な登山ではなくハイキングの延長線上程度のものです。

20年前の高校時代には、まだマウンテンバイクが走行可能だったので、担いで山に入って下っていた所です。そして、10数年前には、娘が小学校中学年の時に、嫁と一緒に歩いて登ったところです。そんな程度の所でした。

新型コロナの影響で、100台程度の車が停まっていました。まさか、頂上は混雑ではないか??と嫌な予感。結果的に、頂上までは行けなかったのですが。。。更に、私たちは、3密に気を付けて現地まで赴きました。電車内ではマスク着用、モノには触らない、喋らない・・・、3人も離れる・・・を徹底しました。

さて、十数年ぶりに行ったのですが、私が娘と一緒に登ったルートは地図から削除されており、裏ルート的なものになっていました。最初っから、このルートで上がれば人とは遭遇しない予想だったのですが、この選択がなかなか大変なことに。。。

正規ルートから外れたのには、理由があった。外れたから、当然、ルートは整備されていない・・・・

柵は錆びつき、危険な状態

なぜ、ルートから外れたのか・・・それはこの画像が理由だと想像できます。柵は錆び付き、階段はコケだらけ。施設として、古い。ここを人を通すわけには行かないのでしょう。廃墟マニアにはたまらないかもしれません。いや、廃墟マニアには、物足りないかな。

記憶では、駐車場からすぐにアクセスできるはずなのに、整備されていないので、背丈ほどの草が生えており、全く昔とは状況が違ったのです。それでも、分け入ると・・・驚きの光景が・・・

イノシシの罠・・・近くでみると今は稼働させてないみたい

お!!これも理由か??写真ではお伝えできていませんが、人が余裕で入れる大きさなんです。ネズミの罠は見たことありますけどね、これほど大きな罠は初めて見ました。ちょっと、緊張感出ますよね。とは言え、実際罠を動作させる部分が、外れていました。また、この罠は普通に来たハイカーの目には触れないものの、近くにあるのは事実なので、ま、それ程頻繁に、ご登場するわけではないと判断したのです。

そして、奥に入って行きます。三角地点、県や行政の杭、ハイカーが残した目印、獣道・・・それなりに、何を目印にすべきかは心得ていたつもりでしたが、やはり、整備されていないのは・・・辛かった。冗談抜きで、途中、3回程、プチ遭難しました。

分岐点の右側の光景
分岐点の左側の光景

道と言えば道だし、そうじゃないと言えば、そうじゃない・・・結構、ビビりました。それに、意外と恐ろしいのが、「慣れ」です。山に入った時は、「これは道じゃない」って判断するところも、慣れて突破力が着いてしまい、道として認識してしまうのですよね。無理が効いてしまう。

更に、この場所で小休止して、冷静にどうするかを議論していたら、急に、太陽が雲に隠れました。ふっと寒くなるばかりか、太陽がないので方角も分からなくなります。これなんですよね。自然相手の恐ろしさ。いかに自然から、情報を手に入れているのか?その情報がなくなると、人は意図も簡単に不安に苛まれる。

これこそが、生きている実感です。この不安から、全力で逃れるために、どうするか??知恵を絞る。森、山、川、海を相手にするとき、人間の生き物としての生きる力を感じることができます。

禁断のGoogle先生を発動し、場所、目印、方角を確認しました。ここで、本気モードです。文明の力を使い、何とか安全確保に努めたわけです。とは言え、奥深い山ではないので、「位置まで不明になれば、ある方角に向けて1時間歩けば道に出る」という保険は持っていました。この年齢で、救助隊を要請するような全くの無謀はしません。

人が入らないルートだからこそ出会った足元の宝物

カンアオイ(寒葵)ギフチョウの幼虫のエサです。

友人が発見したのですが、いや、間違ってるかもしれませんけど、ギフチョウの幼虫のエサになる植物です。これが、通路の真ん中に顔を出しているわけです。普通のハイカーのルートならば、踏みつぶされているでしょう。ということで、ちょっとしたご褒美でした。

何の花だろう・・木々の中だと目立ちます
写真では伝えきれない・・・綺麗な緑色

ふっと見上げると、太陽の光を受けて、新緑が超綺麗なんですよね。太陽の光など天気で景色は一変するわけですけど、絶景を見るには毎日通う必要があるなと思います。その場所も綺麗なんだろうけど、更に、天気などの条件が揃った絶景があると思います。そんなことを思わせる光景でした。

プチ遭難を経て、正規ルートにたどり着きました。ここで、本来の目的地へ登頂するか?を話し合いましたが、今回は止めておきました。正規ルートはまさにハイキングレベルなんですが、今回のルートは、ハイキングレベルではありません。日頃間違いなく使わない筋肉です。そこで、プチ遭難し、来た道を戻る、道を探す、これで正しいのか?という不安も味わいました。その結果、想像以上に体力を削られたのです。

次回は、おとなしく、正規ルートで目的を目指そうかと思います。

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